京都和久傳  

公開日:2017-03-31

3月の京都での個展の際に知人と一緒に訪ねて来ました。まず、桜湯 生キハダマグロと石鯛刺身、貝寄せ椀、マナガツオ苦み焼、稚鮎天ぷら、彼岸河豚の海苔酢和え、和牛ロースの苦み鍋 この中で、印象深かったのは、貝寄せの椀、吸い地の中にスエーデン蕪(西洋蕪の一種)を入れてすり流しのようにやや白濁させ、京都の浅春を思わせます。鳥貝などの貝類の塩気がごま豆腐の甘さを倍増させていました。和牛ロースの苦み鍋は、2回に渡りサービスされ、クレソンや蕗の薹などの苦みのある山菜が牛肉と相まって、ほろ苦くまた甘く大人の味です。我が家でも真似したいものでした。その後食事として、写真撮り忘れましたが、私は若筍煮麺、知人は鯛の蕗味噌茶漬け、その後水菓子、干菓子、お薄が出ました。今回は季節がらもあると思いますが、淡い味と早春の苦い味が楽しめていい思いをさせていただきました。たまたま、この日伊勢丹企画のイベント(丹後のお酒を楽しむ会)が和久傳であり、そこに昨年夏、和久傳の新しい店の丹の料理長になった北嶋君がプライベートで参加しているというので帰り際にご挨拶しました。立ち話で数分ですが情報収集、丹は朝は朝食をしているというので、急きょ早朝7時30分に丹に電話で空き席の確認、8時からも9時からも両方空きがあるというので、9時を予約し行って来ました。

9時からの席は私を含め7人でした。全員が揃うまで待って、最初に梅干しと出し汁が出ます、梅干しを口に含んで出汁を飲むといい塩梅です。大皿で料理が並びます、その中から各自食べたい物をとり分けます。私が選んだのは、温野菜、ごぼうの白和え、漬けもの、独活のきんぴら、イカナゴ佃煮、自家製の納豆などこれにご飯(お代わり自由)、みそ汁(私の作品の潤み塗の猪口)野菜中心のやさしい味付けで和久傳らしく”奇を衒わない”姿勢に好感が持てます。食事の後は2階でコーヒー(別料金)立地は抜群で下に琵琶湖疏水から水をひいた白川が見えます、暖炉、江戸期と思われる金屏風からいいとこだけ切り取ってパネル仕立てにした燕の絵、金箔の時を経て焼けた感じが京都の時の流れを感じさせ、額縁を付けない現代美術風の展示の仕方も白い壁と相まって品の良さを感じます。その中で私が最も注目したのは,何気なくコーヒーミルの下に敷いてある盆、江戸期に流行した刀の鞘塗を応用した竹塗です。煤竹を使っているように見えますが、見せかけているだけでフェイクです、注目してあげてくださいね。コーヒーまで飲んで1時間30分ゆったりした時間を過ごす事が出来ました。また季節を変えて訪ねてみたいものです。